『ロープ高所点検』Q&A

— SORAT技術が支える、安全で確実なインフラ点検 —


Q:そもそも『ロープ高所点検』とは?

A:『ロープ高所作業』によって行うインフラなどの点検を指します。

略称は ロコテン(ROKOTEN)。高所や難所における構造物の点検を、安全かつ効率的に行うための手法です。


Q:『ロープアクセス点検』との違いは?

A:実は、ほぼ同じ意味です。

2016年の改正安衛則(労働安全衛生規則)以前は「ロープアクセス点検」と呼ばれていましたが、改正によって『ロープ高所作業』が法的に定義されました。

それを受けて、SORAT協会では『ロープ高所点検』という呼称も使用しています。


Q:「ほぼ同じ」ということは、違いもあるのですか?

A:はい。意味合いにわずかな違いがあります。

  • ロープ高所点検:比較的簡易なロープ技術で、特定箇所に一定時間とどまり点検を行うケースが多い。

  • ロープアクセス点検:高度なロープ技術を駆使し、広い範囲を自由自在かつ迅速に移動しながら近接目視点検を繰り返すスタイルです。

 


Q:ロープ技術にも種類があるのですね?

A:そうなんです。ロープ高所点検で使われる代表的な技術は以下の3種類です。

  1. 【親綱・ロリップ】技術

     ・日本限定。工事現場でよく使われるオーソドックスな方法。

     ・安全確保と下降移動に優れ、修得が容易。

  2. 【IRATA】技術、【SPRAT】技術など

     ・世界的に普及している技術。

     ・上下移動が中心で、比較的修得しやすい。

  3. 【SORAT】技術

     ・日本発・世界唯一の三次元ロープ技術

     ・全方向への移動が可能で、迅速かつ正確。

ただし、②や③を模倣した自己流ロープ技術を使う業者も存在します。

そうした業者の中には、ロープ技術の未熟さだけでなく、点検技術そのものに問題があるケースも見られます。


Q:どの技術がロープ高所点検に最も適していますか?

A:それぞれに特徴があります。

  • ①【親綱・ロリップ】技術

     ・のり面施工業者が扱いやすく、手軽。

     ・移動方向が限られ、点検技術の精度はやや劣る傾向。

  • ②【IRATA】技術、【SPRAT】技術など

     ・施工現場での上下移動に適している。

     ・点検分野では限界がある場合も。

  • ③【SORAT】技術

     ・ロープ高所点検のために開発された唯一の技術

     ・全方向へ迅速に移動可能。

     ・修得には、トップチームでの実務経験が不可欠。

     ・点検精度と安全性の両立が可能。


Q:ドローン点検とは競合関係ですか?

A:いえ、良き仕事仲間だと思っています。

現在は「ドローン点検」が注目を集めていますが、いずれロープ点検と共存し、補完し合う関係になると考えています。

それぞれの特徴を比べてみましょう。

ドローン点検

  • ハイテク感・発注者ウケ:圧倒的な人気。

  • 近接目視・直接観察:一部可能。

  • 安全性:人身事故はゼロ(ただしドローンの自損事故はあり)。

  • 観察範囲:撮影可能な範囲に限定。

ロープ高所点検(SORAT技術)

  • ハイテク感:地味だが“スパイダーマン的”なカッコよさあり(笑)

  • 近接目視・接触観察:点検技術者自身が手で触れながら観察。極めて丁寧で正確。

  • 安全性:SORAT技術では35年間無事故という実績。完璧な安全確保。

 

 


まとめ

『ロープ高所点検』は、人の技術・経験・感覚によって支えられた信頼の点検手法です。

そして【SORAT】技術は、その中でも安全性・機動性・精度を極限まで高めた世界唯一の技術。

ドローンやAIなどのテクノロジーが発展する中でも、人の目と手で確かめる点検の価値は変わりません。

きぃすとんは、【SORAT】技術とともに、これからも社会インフラの安全を支え続けます。