ビルの外壁清掃やメンテナンスでは、すでに当たり前となっているロープアクセス技術。ところが、建築現場では、いまだに「親綱・ロリップ」方式が主流で使われているという事実をご存知でしょうか?
思わず驚いてしまいますが、それには明確な理由があります。
なぜ、建築現場では「親綱・ロリップ」なのか?
ビルの建設現場でロープアクセスではなく「親綱・ロリップ」が使われているのか? 理由として、以下の点が挙げられます:
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使い慣れた安全確保手段である
親綱とロリップは、長年の使用実績があり、建築現場では信頼性の高い技術として根付いています。 -
ロープアクセス業界の事故イメージ
ビルメンテナンス業界でのロープアクセス作業では、墜落事故が散見されているため、大手ゼネコンを中心に導入が避けられてきました。 -
器材の扱いに差がある
親綱やロリップは重く、取り扱いが煩雑な一方で、ロープアクセスは軽快かつ迅速な対応が可能ですが、技術者の質にばらつきがあることも懸念点でした。
今、業界が求めているのは「安全性の高いロープアクセス技術」
将来的には、ビル建築現場においてもロープアクセス技術が主流になることは間違いありません。軽量で効率的、かつ迅速な施工が可能だからです。
ただし、その前提となるのが「技術者の質と安全性の確保」です。
ロープアクセスの信頼性を高めるために – 【SORAT】の取り組み
こうした背景を踏まえ、ロープアクセス技術協会(SORAT)では、ビル外壁作業に特化した安全基準・手順を整理し、技術ハンドブックを公開しました。
さらに、ビル外壁業務に必要な専門資格の制度化と、実践的な技術講習の提供も開始しています。これにより、施工者のレベル向上と事故の未然防止を図ります。
安心・安全なロープアクセスの普及へ
建築業界でロープアクセスが本格的に導入される日は遠くありません。
今こそ、安全性と技術の両立を目指す新しい高所作業の形を考える時です。
詳しくは、ロープアクセス技術協会【SORAT】の公式ホームページをご覧ください。
ロープアクセス技術協会
https://rope-access-association.org/
技術講習のお申込みやご質問も、随時受け付けております。