山間部に架かる人道吊り橋は、地域の暮らしや観光を支える大切なインフラです。
しかし、風雨や経年劣化にさらされ続けるこれらの橋は、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。
「でも、そんな高いところや細い橋の上、どうやって点検するの?」
そう思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、私たち、株式会社きぃすとんが行っている、吊り橋点検・補修・施工支援の現場をご紹介します。橋の安全を支える縁の下の力持ち――そんな仕事のリアルを、少しだけのぞいてみてください。
足場も重機もいらない点検技術–ロープアクセスとは?
私たちは「ロープアクセス技術 【SORAT】」という特殊技術を使って、吊り橋のケーブルや床版、横桁といった構造部分に直接近づき、目視・接触による詳細な調査を行っています。
高所作業車も足場も使わず、ロープと体ひとつで空中を移動しながら行う作業は、まさに職人技の世界。熟練の技術者だからこそ可能な、安全かつ効率的な点検手法です。
「ドローンじゃダメなんですか?」というご質問もあります。
もちろん、ドローンは広域的な確認には役立ちます。しかし、錆の浮き、塗膜の剥がれ、小さなクラック、ボルトの緩み…。これらは実際に手で触れ、目で見なければ判断できないことがほとんどです。
だからこそ、私たち自身が吊り橋に直接触れながら、その橋が今どういう状態にあるのかを確かめる必要があるのです。
安全第一。無事故の実績と、それを支える仕組み
ロープアクセスというと「危ないのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、私たち、きぃすとんでは30名を超える有資格者が在籍しており、創業以来35年間無事故を継続中。これは偶然ではなく、徹底した安全管理の成果です。
橋梁調査の技術者が、そのまま施工支援や補修作業も手がけるため、現場の状況判断も迅速。無足場だからこそ、コストも抑えつつ、必要な点検・整備を的確に行えるのが強みです。
補修・メンテナンスもお任せください
私たちの仕事は「点検だけ」ではありません。
劣化した部材の交換、防錆塗装、耐風索の処理など、橋の状態に応じ、ちょっとした補修や施工支援まで一括で対応可能です。
足場を組まないからこそ、短期間・低コストで「ちょっとした工事」も柔軟に実施できます。
-
床板の交換(割れ・腐食・ぐらつき対応)
-
横桁・支索の締結部補修
-
耐候性塗料によるケーブル保護
-
防錆・防食処理
こうした作業の積み重ねが、橋の寿命を延ばし、利用者の安全につながります。
橋の“今”を正しく知るということ
吊り橋は、地域の暮らしや観光を支える「道」でもあります。
しかし、橋の構造は複雑であり、ひとたび損傷が進行すれば、大きな事故につながる可能性もゼロではありません。
「見た目は大丈夫そうでも、内部の腐食が進んでいた」
「地震や台風の影響で、目に見えない部分に応力がかかっていた」
そんな“橋の声”に耳を傾けるのが、私たち点検技術者の役目です。
一見小さな異変も見逃さず、損傷の程度や必要な対応を的確に判断する力が求められます。
“まねごと”では守れない命があります
近年、ロープを使った点検作業を謳う類似業者も増えつつあります。
しかし、技術者自身が教育・訓練を受けていないケースや、装備・手順が不十分なまま作業をしている事例も見受けられます。
吊り橋の点検は、「高いところに登れればできる」ものではありません。
正確な知識、安全管理、経験のすべてが揃って初めて、安心を提供できる仕事です。
もし発注をご検討の方がいらっしゃいましたら、業者選定の際には「誰が」「どのように」作業するのかを、ぜひご確認ください。
最後に
私たち、きぃすとんは、全国の人道吊り橋の点検・補修・施工支援をする技術チームです。
橋を渡る人が「安心して歩ける」。その当たり前を守るため、これからも一つひとつの橋と向き合っていきます。
橋のことで「相談してみたい」と思われたら、どうぞお気軽にお声がけください。
