~1本で本当に安全なんですか?~
2025年の春爛漫、桜の季節がやってきました🌸
私たち株式会社きぃすとんでは「社員の幸せが安全な作業と高品質な施工につながる」と信じ、日々の業務に取り組んでいます。
さて、今回はよく寄せられるご質問にお答えします。
「ロープアクセス作業で、1本のロープ(シングルロープテクニック・SRT)って本当に安全なんですか?」
この問いに対し、私たちはこうお答えします。
「はい、正しい技術と判断のもとで使用すれば、SRTは非常に安全です。」
私たちのSRT(SORAT)が2本のロープよりも安全な理由は以下の通りです。
量より「質」
2本の不完全なロープより、1本の完璧なロープ+正確な技術を選びます。
シンプルさ=安全
部材が少なければ、ミスの可能性も減ります。
私たちの「二点確保の原則」で、無駄な動きを排除し、リスクを抑えています。
安全の鍵は「技術」と「教育」
当社は創業以来30年以上、落下・重大事故ゼロを継続しており、これは安全第一の技術教育と徹底した作業手順の管理の賜物です。
私たちはSRTを更に高次元に進化させ、高所作業・難所での作業の可動性と安全性を実現する「SORAT」を開発しこれを長年導入しています。
SORAT技術の高い安全性は、無駄な動作を減らすことでヒューマンエラーの発生を最小限に抑えるという考え方に基づいています。
「2本より1本の方が安全」って本当?
「1本のロープが切れたら落ちるんじゃない?」
そんな不安の声もありますが、実はロープそのものの破断事故は極めて稀です。
本当に危険なのは、複雑な2系統にしたことで作業手順が煩雑になり、誤操作や確認ミスなどのヒューマンエラーのリスクが増えることです。
1つの危ないシステムに、同じものをもう1つ足しても、危険は減りません。むしろリスクが増えることさえあるんです。
また、当社では、ロープの品質管理をはじめ、各種の道具の状態を常に最高水準で管理しています。
私たちの技術は現場だけではなく、準備の段階においても徹底されています。
使用するロープや器具は、すべて定期的な点検と記録管理を行い、わずかな摩耗や異常も見逃さない体制を整えています。
さらに、作業前のチェックリスト運用や現場ごとのリスクアセスメントを通じて、現場入りする前から安全を設計しています。
こうした表面的には「見えない部分」での積み重ねこそが、現場での事故ゼロと信頼性の高いロープアクセス作業につながっているのです。
シンプルさの中にこそ、安全がある。
たとえるなら、1本の完璧な刀を丁寧に研ぎ澄ませて使いこなす職人のように。
あるいは、F-117ナイトホークのように、外見はシンプルでも内部には緻密な設計が詰まっている技術。
私たちのSORAT技術も、「無駄を省いたように見えて、実は高度に練られた安全構造」が裏にあります。
1本の信頼できるロープを、徹底した管理と熟練の技術で安全に扱う。
見た目の安心ではなく、技術によって本質的な安全を確保する。
それが私たちの考えるロープアクセスのあり方です。
作業現場に合わせた柔軟な対応
もちろん、すべての現場で1本のロープを使うわけではありません。
現場ごとにリスクアセスメントを行い、必要があれば2本のロープを使用する判断も行っています。
私たちは原理主義ではなく、現場主義です。
安全性と効率性の最適バランスを追求しています。
特別教育と技術講習で育てる、安全のプロフェッショナル
当社では、ロープアクセスに必要な特別教育や技術講習を自社で完備しており、現場で即戦力となる人材を常に育成しています。
ロープ、アクセス、安全、作業、教育――
そのすべてにおいて、内容のある「本物」の技術を提供しています。
次回の投稿では「シングルロープとツインロープの具体的な現場事例と使い分け」について詳しく解説いたします!
どうぞお楽しみに。